注目を集める「グローバルサウス補助金」とは?
イースクエアでは、公的な補助金を活用して企業のリスクや資金負担をなるべく軽減しながら、企業の海外進出をご支援しています。補助金は長年にわたって実施される定番的なものがある一方、単年度だけで実施されるものもありますので、常にアンテナを張っておくことが重要です。
今回は令和5年度補正予算で大きな注目を集めている通称「グローバルサウス補助金」(正式名称:グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金)についてご紹介します。今回新たに創設される制度のため、公募要領がまだ発表されていませんが、現時点で分かっていることをご紹介します。
出典:経済産業省
グローバルサウスとは?グローバルサウス補助金の狙いは?
"グローバルサウス"とは、インドやインドネシア、トルコ、南アフリカといった南半球に位置する新興国・途上国の総称です。これらの国々は、近年経済成長が目覚ましい一方で、環境・保健・食糧をはじめとした多くの問題を抱えています。
そこで、経済産業省は、グローバルサウスの国々が抱える諸問題を、日本企業がビジネスを通じて解決していくことを支援していく方針を打ち出しました。グローバルサウスが持つ市場成長力を取り込みつつ、日本国内のイノベーション創出と国内産業の活性化を実現し、グローバルサウス諸国との経済連携も強化する狙いです。経済産業省の貿易経済協力局貿易振興課が本補助金の担当部署です。
グローバルサウス補助金の予算規模
出典:経済産業省
最も予算規模が大きい「グローバルサウス未来志向型共創等事業」に加え、「グローバルサウス未来産業人材育成等事業」および「未来産業のナレッジプラットフォーム構築事業」を合わせると、グローバルサウス補助金の予算規模は総額1,400億円の大型予算で、経済産業省としてもかなり力を入れている事業と言えるでしょう。
補助金額と補助率
このグローバルサウス補助金は、インフラなど大規模な案件を対象とした「大規模実証」とより小規模な「小規模実証・FS」に分かれています。
出典:経済産業省
補助金額と補助率は次のとおりです。
【大規模実証】
補助金額:上限40億円(下限5億円)
補助率:大企業1/2、中小企業2/3
【小規模実証・FS】
補助金額:実証は上限5億円、FSは上限1億円
補助率:大企業1/2、中小企業2/3
※「実証」は設備や装置の導入を伴うもの、「FS」は伴わないもの、という区分けになります。
グローバルサウス補助金の補助対象経費
補助対象となる経費は以下の通りです。
人件費、旅費(招聘分含む)、機械設備費、備品費(ソフトウェア含む)、消耗品費、印刷製本費、会議費、謝金、補助要員費、賃借料及び使用料、広告費など。
広告費が対象経費に含まれる補助金は珍しく、ビジネス寄りの補助金と言えるでしょう。グローバルサウス諸国で本気で事業展開を行いたい企業にとっては大きなチャンスです。
今後の予定
補助金の募集は4月上旬頃に発表される見通しです。本補助金で支援するのは、応募企業の将来の事業化を見据えた実証活動やFSですので、採択にあたっては事業の実現可能性が重視されるでしょう。そのため、応募に際しては入念な準備が必要です。イースクエアでは、複数の企業様向けにグローバルサウス補助金応募に向けた事前調査や事業計画の策定などの準備を進めています。
上記の支援スキーム以外にも、補正予算成立後の年度末や翌年度には新たな支援スキームが発表される可能性があります。イースクエアでは、常に最新の情報収集を行っており、最適なスキームを活用したご提案が可能です。
アジアやアフリカ等の途上国・新興国での多数のプロジェクト経験に加え、様々な民間企業でのビジネス経験を有するコンサルタントのノウハウや現地ネットワークをフル活用し、お客様のニーズに合わせて、オーダーメイドで海外ビジネス展開をご支援します。
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