近年、アフリカは人口増加などに伴い「最後のフロンティア」として世界中から注目されています。日本企業のアフリカ進出状況も2015年から2019年までのわずか4年で371拠点から563拠点と150%以上増加しています。また、アフリカ大陸で現在保有されている資産総額は2.4兆米ドルに達し、 ミリオネア ( Millionaires 100万米ドル以上の富を持つ個人)の人口は今後10年間で42%増加すると予想されています。

各国におけるミリオネアの数の増加は、現地でビジネスを行う企業にとっていくつかの重要な意味を持ちます。

  1. 市場拡大の機会: ミリオネアの増加によって消費力の高い顧客層が増えることを意味します。これにより、高級品やプレミアムサービスの市場が拡大し、これらを提供する企業にとっては大きなビジネスチャンスとなります。
  2. 投資と資金調達の機会: 資産が増加することは、それだけ投資可能な資金が市場に流入することを意味します。企業にとっては、新しい事業の開始や既存事業の拡大のための資金調達が容易になります。
  3. 経済の多様化: ミリオネアの増加は一般的に経済の多様化を伴います。これにより、従来の資源依存型からサービスやテクノロジーなどの新しいセクターへの移行が促進され、ビジネスの機会が広がります。
  4. インフラの改善・拡大: ミリオネアの増加は、しばしば教育や医療、インフラ開発などの社会的プロジェクトへの投資を促進します。これらのプロジェクトは、長期的には更なる経済成長を促進し、ビジネス環境を改善します。

このように、アフリカにおけるミリオネアの増加は、現地でビジネスを展開する企業にとって多大な意義を持つと言えます。

今回は、アフリカでビジネスを実施する上で重要となるアフリカ各国の裕福な都市上位5都市を特徴や主要産業などの情報を取りまとめてご紹介します。

<参考情報>

2023 Africa Wealth Report Reveals 'Big 5' Account for 56% of the Continent's Millionaires/Henley & Partners
https://www.henleyglobal.com/newsroom/press-releases/africa-wealth-report-2023

アフリカ進出にあたっての基礎知識/アフリカビジネスパートナーズ
https://abp.co.jp/contents/overview/

アフリカの最も裕福な国・都市ランキングTOP10位

Henley & Partnersが発行した2023年アフリカ富裕層レポート(Africa Wealth Report 2023)では、アフリカの裕福な国および都市ランキング(ミリオネア( Millionaires )の数が多い順)が発表されています。

こちらのレポートでは、以下のように富裕層がカテゴライズされています。

AfricaMillionaires01.png

Africa Wealth Report 2023」を元にイースクエアが作成

まずはアフリカの裕福な国ランキングになります。

AfricaMillionaires02.png

出典:Africa Wealth Report 2023

上位5か国は、南アフリカ、エジプト、ナイジェリア、ケニア、モロッコでした。一方で、2012年から2022年にかけてミリオネアの成長率では上位3か国は減少しています。ミリオネア成長率上位3か国はモーリシャス、ケニア、モロッコとなっています。

続いて、アフリカの裕福な都市ランキングです。

AfricaMillionaires03.png

出典:Africa Wealth Report 2023

上位5都市は、ヨハネスブルグ(南アフリカ)、カイロ(エジプト)、ケープタウン(南アフリカ)、ラゴス(ナイジェリア)、ナイロビ(ケニア)でした。南アフリカはヨハネスブルグ、ケープタウン、ダーバン、プレトリアの4都市がランクインしています。

以下に、上位5都市の特徴をご紹介します。

1位 ヨハネスブルグ、3位 ケープタウン(南アフリカ)

人口:6,198,016人(ヨハネスブルグ、2023年)、4,890,280人(ケープタウン、2023年)

GDP:約6531000万ドル(ヨハネスブルグ、2023年)、約1030億ドル(ケープタウン、2023年)

主要産業:鉱業・サービス業・製造業(ヨハネスブルグ)、観光業・IT関連(ケープタウン)

2位 カイロ(エジプト)

人口: 22,183,201人(2023年)

GDP:約506億ドル(2023年)

主要産業:観光業、製造業(主に繊維と食品加工)、建設業、IT関連、金融業、メディア業、鉄鋼生産、消費財、武器販売、石油など

4位 ラゴス(ナイジェリア)

人口: 15,945,912人(2023年)

GDP:7596,500万ドル(2021年)

主要産業: 製造業、金融業、サービス業

5位 ナイロビ(ケニア)

人口: 5,325,000人(2023年)

GDP:ケニア全体のGDP2650億ドル、2022年)の約40%(1060億ドル)

主要産業:製造業(ビール製造、穀物製粉、砂糖産業など)、サービス業、観光業

終わりに

今回は、富裕層の数の視点から上位の国や都市をご紹介しました。現在すでにアフリカに進出されている企業はもちろん、これから進出を計画されている企業は、こういった指標も参考にして進出エリアを絞ってみるとよいでしょう。

イースクエアは他にもアフリカ進出や海外進出に役立つ記事を多く提供していますので、ぜひこちらの記事もご覧ください。

海外展開カテゴリバナーrev.png

イースクエアのアフリカ進出・展開支援

画像1.png

弊社は、2010年よりアフリカを始めとする開発途上国・新興国での日本企業のビジネス展開を市場調査、製品・技術開発(ローカライゼーション)、現地パートナーの発掘、テスト販売、ビジネスモデル構築・改善、公的機関などの補助金・助成金など申請など、お客様のニーズに合ったサポートをご提供します。アフリカでの多数のプロジェクト経験に加え、様々な民間企業でのビジネス経験を有する弊社コンサルタントのノウハウや現地ネットワークをフル活用し、企業様のアフリカでのビジネス展開をオーダーメイドでご支援します。

ご興味がある方はお気軽に以下よりお問い合わせください。

中小企業の海外展開を強力にバックアップします

進出先選定、市場調査、実現可能性調査(F/S)、公的機関の支援活用など、事業の立ち上げをワンストップでご支援します。 海外展開にご関心がある方はお気軽にお問い合わせください。

アフリカホワイトペーパーバナー案.jpg

ホワイトペーパーバナー案.jpg