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海外進出をする際の重要な指標として「市場規模の大きさ」があります。これは、どんなに良い事業を行ったとして、その地域の市場規模が小さく、今後も伸びる可能性が低い場合はビジネスが頭打ちになってしまうためです。アフリカに進出する際も同様で、まずはそれぞれの国の市場規模を知ることができるGDP(国内総生産)を確認することをオススメします。今回はアフリカのGDPトップ10か国ランキングとそれぞれの国の特徴をご紹介します。

アフリカGDPトップ10か国(2022年)

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1位:ナイジェリア - アフリカ最大の経済大国

ナイジェリアのGDPは4,770億ドルで、アフリカ最大の経済大国です。金融セクターの急成長と石油輸出が、ナイジェリア経済を牽引しています。近年は、急成長するスタートアップなどのハイテク産業の中心地であり、アフリカで2番目に大きな都市圏であるラゴスが注目されています。

2位:エジプト - アフリカ・中東の交差点

エジプトは、ナイジェリアと並ぶ経済大国です。観光、農業、繊維、石油など多様な産業を有し、アフリカ・中東の境目に位置する立地が特徴的です。近年はスマートシティ開発、再生可能エネルギーにも力を入れており、インフラ関連事業者からの注目も集まっています。エジプトは日系企業の進出数がアフリカの中で3位の国です。

3位:南アフリカ - アフリカを代表する新興国

南アフリカは、豊富な鉱物資源に加え、アフリカ随一の工業国といわれるほど製造業も発展しており、その他産業も安定的に成長しているのが特徴です。また、アフリカ大陸で唯一のG20参加国であり、新興経済大国群「BRICS」の一角でもあります。グローバルな投資を呼び込む環境が整っているため、日系企業がアフリカで最も多く拠点を持つ国です。

4位:アルジェリア - 豊富な石油化学産業

アルジェリアは、豊富な石油と天然ガスの埋蔵量が主要な産業の柱となっており、その規模は化石燃料(炭化水素)関連の産業が国家予算の52%、GDPの25%、貿易収益の95%を占めています。一方で、経済の多様化が徐々に進み、非エネルギー部門の輸出額も増加傾向にあるため、外資系企業の参入が増えてきています。

5位:モロッコ - 観光業と再生可能エネルギー分野の急成長

モロッコは、エジプトと同様に中東との地理的優位性があるだけでなく、西アフリカと北アフリカのハブ的存在でもあります。活気ある観光業に加えて、モロッコのワルザザート市には世界最大の集光型太陽光発電(CSP)プラントを始めとし、再生可能エネルギーと工業化への投資が増加しています。モロッコは日系企業の進出数がアフリカの中で4位の国です。

6位:エチオピア - 製造業の積極的誘致

エチオピアは、コーヒーを始めとした農業が盛んな国です。2025年の中所得国入りを目指して製造業の育成に力を入れており、特に繊維・縫製業や皮革産業といった軽工業、農産物加工業などを優先産業として定め、海外企業の誘致も積極的に行っています。

7位:ケニア - 革新的なハイテクセクターの発展

ケニアは、コーヒーや紅茶、園芸産業などの農業が主要産業で、海外・内陸諸国向けの輸出入の拠点となる港を持つ東アフリカのハブ的存在となる国です。近年では、スタートアップを始めとしたハイテクノロジー関連の事業が伸びているため、革新的なビジネスを行いたい企業に人気な国となっています。ケニアはアフリカの中で南アフリカに次いで2番目に日系企業の進出が多い国です。

8位:アンゴラ - 経済の多様化促進

アンゴラは、石油生産とダイヤモンドを始めとした地下資源が豊富な国です。一方で、近年は経済の多様化への取り組みが成長と発展を促進しており、南部アフリカにおける重要なプレーヤーとしての地位を確立してきています。

9位:タンザニア - 戦略的な港湾と天然ガスのポテンシャル

タンザニアは、観光、農業、鉱業が盛んな国です。また、民族間の紛争がほぼなく、政情が比較的安定しているのも特徴です。同国で無電化地域の人々にモバイルを活用したキオスク店舗網で電力を届ける日本発のベンチャー企業「WASSHA」に対し、2016年にJICAが初のサブサハラアフリカ以南への事業案件出資をしたことで日本からの注目も高まっています。

10位:ガーナ - 安定した政治情勢と産業の盛り上がり

ガーナは、カカオ生産、鉱業、石油開発などが主要産業です。2022年には事実上のデフォルト状態となり、経済的危機を迎えましたが、西アフリカの主要経済国であり、日本との関係性も強いため、多くの日系企業が拠点を持っています。

今回は、アフリカのGDPトップ10か国をご紹介しました。GDPは国全体の経済規模を測るうえで重要な指標ですが、国民1人あたりの購買力を測るうえではGDPを人口で割った1人あたりGDPも参考にするとよいでしょう。本記事を参考にしていただき、アフリカへの進出を検討する企業様は自社の事業に関わる市場の規模をさらに調査されることをオススメします。

参考記事
アフリカ進出の際の対象国の選び方

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