皆様に支えられて今年、イースクエアは25周年を迎えます。
どうもありがとうございます。

米国の政治は日々新たな動きがあり、現地のメディアでさえその動向を正確に追うのが困難な状況となっています。就任直後から議会を通さず量産される大統領令をはじめとし、第2期トランプ政権の動きは勢いを増しています。不完全ながらもこれまで国際社会で育まれ、共有されてきた秩序や倫理観が、一気に壊されていく怖さを感じます。これからの4年間で、一体どこまで世界が分断され、不安定な状況になっていくのであろうかと。

トランプ政権が強く否定している政策の一つに、DEI(多様性、公平性、包括性)があります。トランプ政権は、DEIが特定の人種や性別への優遇につながり、白人や男性に対する逆差別を生むこと、さらには不要なコスト負担を生じさせると主張しています。1月20日に署名された大統領令では、すべての連邦機関に対し、性別を「男性」と「女性」の2種類に限定し、生物学的特徴に基づく性別認識を採用することを義務付けました。

一方、企業におけるDEIの取り組みについては、企業業績の向上に寄与することが研究で示されています。マッキンゼー・アンド・カンパニーが2020年5月に発表した報告書「Diversity Wins: How Inclusion Matters」によれば、ジェンダーの多様性が上位25%の企業は、下位25%と比較して財務リターンが国内の業種平均を上回る可能性が25%高く、民族・文化的多様性が上位25%に入る企業は、下位25%と比較して財務リターンが国内の業種平均を上回る可能性が36%高いと報告されています。

トランプ政権の方針を受け、DEIの方針を撤回する企業が増える一方で、アップルのように従来の方針を堅持することを明言する企業もあります。同社のティム・クックCEOは、トランプ政権の反DEI提案を拒否し、ダイバーシティは企業文化の不可欠な要素であり、この方針が同社の競争力を高める要因の一つであると主張しています。DEIを単なる社会的責任の一環と捉え、戦略的な優先事項として認識してこなかった企業が多かった一方、アップルのようにDEIを戦略的なアジェンダとして取り組んできた企業も存在します。このような状況だからこそ、競争力の観点からDEIの意義を再検証し、戦略的に推進していくことが喫緊の課題と言えるでしょう。

また、取締役会の多様性も、サステナビリティを志向する企業経営には不可欠な要素です。企業の競争力を維持するためには、取締役会が多様な視点を受け入れ、グローバル市場の複雑性を反映した意思決定構造を整える必要があります。これは単なる人材の多様化ではなく、多様な視点を活用することで、より優れた財務的・戦略的成果を生み出すことにつながります。このような混沌とした時代だからこそ、皆様もぜひ本質的なサステナビリティ戦略を追求していただきたいと思います。


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◇◆ 目次
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〔1〕主要ESG評価対応に関する無料相談を受付中

〔2〕CSRコンパス - CSR・サステナビリティ経営のための
   ナビゲーション・ツール  Compass for Sustainabilityへ

〔3〕サステナビリティ・ESG推進の責任者・実務担当者向け
  「サステナビリティ経営のための速習セミナー」(2025年度版)
   のお申し込み受付中

〔4〕人権デュー・ディリジェンス(DD)の導入に関するご支援


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〔1〕主要ESG評価対応に関する無料相談を受付中
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イースクエアでは近年、FTSE、MSCI、SustainalyticsによるESG評価対応について、多くの企業様からご相談をいただいています。
評価機関ごとに特徴があり、評価ロジックも複雑であるため、ご担当者様が苦労されているケースも多いのではないでしょうか。

そこで昨年度より、主要ESG評価対応に関する無料相談会を企画したところ、大変ご好評をいただきました。このため、本年度も継続して実施することとなりました。
ご希望の企業様に対し、個別にオンラインミーティングの機会を設け、率直なお悩みを共有いただき、ご助言させていただければと思っております。
ぜひこの機会をご活用ください。

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主要ESG評価(FTSE・MSCI・Sustainalytics)対応に関する無料相談会
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【無料相談会の対象】

今回もESG評価対応を継続して実施いたします。加えて、評価指標の横断的な管理・整理等に関するご相談にも対応いたします。

「ESG評価対応」
・FTSE ESG Ratings
・MSCI ESG Ratings
・Sustainalytics ESG Risk Ratings

「評価指標の横断的な管理・整理」
・統合管理シート
・評価された開示情報の把握
・サステナビリティWebサイト構成の見直し
・各種方針の整備・改定

上記以外のESG評価(MSCI女性活躍、MSCI One、GenDi、DJSI、S&P/JPXカーボン・エフィシェントなど)は、今回の無料相談の対象外となります。

以下のような漠然としたお悩みや初歩的な疑問もお気軽にご相談ください:

・MSCIやSustainalyticsの評価レポートの見方がわからない
・ESGの重要性は理解しているが、何から始めればよいかわからない
・社内で対応してきたが、構成銘柄入りまで至らない
・ESG対応のマンパワーや知見が不足している
・多数のESG評価に効率的に取り組みたい
・社内関係者(役員、部門長、担当者、事務局)のESG評価対応に関する基本理解が不十分
・各ESG評価のメソドロジーについて知りたい

【対象企業】
プライム上場企業でFTSE ESG Ratings/MSCI ESG Ratings/Sustainalytics ESG Risk Ratingsの評価対象企業

【相談方法】
お申し込み後、企業様ごとに個別のオンラインミーティング(所要時間:30分程度)を設定いたします。
複数名でのご参加も可能です。
その場で回答可能な範囲でご助言いたします。
具体的な開示内容に関する詳細なアドバイスは難しい点をご了承ください。

【申込方法】
以下のお申し込みフォームに必要事項をご記入ください。
https://www.e-squareinc.com/whitepaper/esgftsemscisustainalytics.html

イースクエアより日程調整のご連絡をいたします。

イースクエアのESGコンサルティングの詳細については以下をご参照ください。
https://www.e-squareinc.com/management/esg.html

■お問い合わせ
イースクエア ESG担当
info-esg[at]e-squareinc.com
([at]を@に置き換えて送信してください)


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〔2〕CSRコンパス - CSR・サステナビリティ経営のための
   ナビゲーション・ツール  Compass for Sustainabilityへ
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2007年に始動し、今年で18年目を迎えるCSRコンパスですが、昨今のサステナビリティの時流の変化に鑑み、2025年5月より「Compass for Sustainability」(略称:CfS)として、リニューアルすることとなりました。

CSR(企業の社会的責任)は、企業が社会に存在する一員として、ステークホルダーからの信頼を得るために、環境・社会課題に応えることをめざす考え方です。そうした取り組みを進める企業様のお役に立ちたいと、CSRコンパスはこれまで情報やコンテンツの提供を行って参りました。そしていま、企業に求められるテーマはサステナビリティへと、より長期的で、広範な視座に立って環境・社会・経済に寄与することが求められる時代となりました。サステナブルに発展する地球社会の実現を目指し、企業が役割と責任を果たしていくことが必要となっています。

Compass for Sustainability(CfS)では、そうした要請に応えていく企業様と伴走していくことを目指し、よりいっそう皆様のお役に立てるコンテンツ開発を目指して参ります。

「サステナビリティ入門」「レクチャー素材」「図表で見る環境・社会」「用語集」「原則・ガイドライン解説」「実務ガイド」「トレンド・ウォッチ」「イベントカレンダー」「ESG評価機関データベース」「団体データベース」「事例ピックアップ」など、さまざまなコンテンツを取り揃え、サステナビリティやCSR、ESG部門の皆さまの日々の業務にお役立ていただけるコンテンツを多数掲載しています。

ご関心のある方は、お気軽にお問い合わせください。

【CSRコンパスのWebサイト】
https://www.csr-compass.jp

■お問い合わせ
イースクエア CSRコンパス事務局(担当:芝原)
E-mail: compass[at]e-squareinc.com
([at]を@に置き換えて送信してください)


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〔3〕サステナビリティ・ESG推進の責任者・実務担当者向け
  「サステナビリティ経営のための速習セミナー」(2025年度版)
   のお申し込み受付中
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イースクエアでは、サステナビリティ・ESGの責任者や担当者の方向けの速習セミナーを通年で開催しています。
本セミナーは、2009年の開講以降、約430社、2,200名以上にご受講いただき、「サステナビリティ・ESG担当者にとって必要なことが1日で凝縮して学べる」と高い評価をいただいています。

2025年3月より、以下の講座の2025年度版が順次開講予定です。

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■サステナビリティ経営のための速習セミナー

【理解編】(オンライン) 開講中
https://e-squareinc.com/sustainability_seminar_2025.pdf

【応用編】(オンライン) 2025年4月4日(金)からスタート 
★サーキュラーエコノミーに関するレクチャーを新規追加
https://e-squareinc.com/sustainability_seminar_2025.pdf
※原則として【理解編】を受講した方を対象としています。

【ビジネスと人権編】(オンライン) 2025年4月4日(金)からスタート
★専門機関による企業評価(FTSE、CHRB(WBA)、KnowTheChain)に関するレクチャーを新規追加
https://e-squareinc.com/sustainability_seminar_humanrights2025.pdf

【ESG評価対応編】(オンライン) 2025年4月11日(金)からスタート
https://e-squareinc.com/sustainability_seminar_esg2025.pdf
※一部レクチャーを5月23日(金)以降に追加予定です。
詳細は、上記PDFをご確認ください。
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本セミナーは、オンラインでのご提供となるため、受講期間中はお好きな時間に何度でもご視聴いただけます。
ここ数年では、サステナビリティ・ESG担当の方以外にも、経営企画、IR、調達など様々な部署の方々のご受講も増えています。

ぜひ多くの方にご受講いただければ幸いです。
詳細は、以下リンク先をご覧ください。

▼サステナビリティ経営のための速習セミナー
https://www.e-squareinc.com/education/csrseminar.html

▼お申し込みフォーム
https://www.e-squareinc.com/education/regist.html


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〔4〕人権デュー・ディリジェンス(DD)の導入に関するご支援
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人権デュー・ディリジェンス(人権DD)とは、企業が自社やサプライチェーン上で発生しうる人権リスクを特定し、その防止・軽減策を講じる一連のプロセスを指します。

人権尊重への取り組みは継続的に進めていくものであり、企業によってその取り組みの段階はさまざまです。イースクエアでは、企業の状況や取り組みの段階に合わせて、人権リスクの整理と特定に関する様々な支援を行っています。

イースクエアでは、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に沿って、着実に人権DDのサイクルを回していけるよう、様々な段階にある企業様の取り組みを後押ししています。
以下はご支援内容の一例です。

・人権デューデリジェンス(DD)導入の第一ステップとして、サステナビリティ/CSR部門がバリューチェーンにおける人権リスクを整理し、全体像を把握するためのリスクアセスメントを実施しました。また、今後の取り組みステップや体制の方向性について検討しました。
・人権DDの本格的な推進に向け、部門横断型のワーキンググループを立ち上げました。関係者間で認識を共有しつつ、組織として対応すべき人権リスクを整理し、今後の具体的な取り組み事項を策定しました。
・人権DDの2巡目の実施に際し、関連部署と連携し、特定済みの顕著な人権課題に関するリスクの現状を整理しました。また、今後の対応強化に向けた方向性について検討しました。


そのほかにも、ビジネスと人権に関する研修の実施、ガイドブック等の啓発素材の開発、社外有識者とのダイアログを通じた取り組み推進など、幅広い側面から企業様の取り組みを支援しています。
ご関心のある方は、お気軽にお問い合わせください。

■お問い合わせ
イースクエア コンサルティンググループ 人権担当
E-mail: info[at]e-squareinc.com
([at]を@に置き換えて送信してください)


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【編集後記】 
フロンティア・ネットワークは次年度も充実した企画をお届けします!
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久々のメールマガジン発行となり、内容が盛りだくさんになってしまいましたが、最後にもう1つご案内させてください。
イースクエアではサステナビリティ先進企業のネットワークであるフロンティア・ネットワーク(TFN: The Frontier Network)を運営しています。来たる4月には、SASBの初代会長であり、IIRC(国際統合報告評議会)の創設者の一人であるロバート・エクレス氏を招へいします。米国ではESGを巡る価値観の衝突が起きていますが、その中で私たちは何をすべきかについてお話しいただき、ディスカッションします。
月に1回程度のこうしたセッションと年に1回の海外視察ツアーを実施しています。活動にご関心のある方は、ぜひご連絡ください。
https://frontiernetwork.jp/


※当社では、2020年3月より原則在宅勤務の体制に切り替えさせて頂いております。
お問い合わせは当社Webサイトのフォームよりご連絡ください。
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このメールマガジンは、これまでイースクエアの社員と名刺交換させて頂いた
方や、イースクエアのイベントにご参加頂いた方にお送りしております。

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