VBA、2023/2024年版世界生活賃金データセットを公開
2024年11月26日
バリュー・バランシング・アライアンス(VBA: Value Balancing Alliance)は、バリューイング・インパクト(Valuing Impact)が編纂した「2023/2024年版 世界生活賃金データセット(仮訳)(Global Living Wage Dataset for 2023/2024)」を共同で無料公開した。
グローバル生活賃金連合(GLWC: Global Living Wage Coalition)は、生活賃金とは、特定の国や地域で働く労働者が標準的な週の労働時間に対して受け取る報酬が、労働者とその家族が適切な生活水準を十分に確保することができる額であるような賃金と定義している。「適切な生活水準」には、食料、水、住居、教育、医療、交通、衣服、また不測の事態に伴う出費など不可欠な費用が含まれる。法律で規定される最低賃金が必ずしも必要な生活費を反映しないのに対し、生活賃金は、特定地域で実際に必要な生活費を反映する。
世界生活賃金データセットには、以下が含まれる。
・218カ国・地域の推定生活賃金(うち103地域は一次データ)
・360都市の賃金データ(全て一次データ)
・賃金分類(典型的家族、標準的家族、独身、1人親家庭の4種類)
・都市部・農村部の賃金差
・アンカー・メソドロジー(2017年)等の国際基準に沿った透明性の高い計算手法
各国の生活の質の指標を公表するWebサイト、ナンベオ(Numbeo)等の情報源の公開データを使用し、直接的なデータのない地域については線形回帰モデルを使って推定値を出している。
VBAとバリューイング・インパクトは、今回の公開の提携を通して、広く一般に高品質の賃金データへのアクセスを可能にし、より多くの組織が生活賃金ベンチマークをインパクト戦略の一環として採用できるよう支援したいとしている。