2024年8月 6日

責任あるビジネス・アライアンス(RBA)は、サプライチェーンにおける化学物質管理のベストプラクティスの普及促進のために、「サプライチェーンにおける化学物質管理デューデリジェンス実践ガイド(仮訳)(Practical Guide to Chemical Management Due Diligence in Supply Chains)」を発表した。
化学物質は産業製品、商業製品、消費財の生産に不可欠であり、その使用は今後も増加が予想される。一方、社会的・環境的リスクに対する世界的な認識が高まる中で、労働者の健康と環境を守るため、業界全体でサプライチェーンにおける化学物質リスクを軽減・排除することが求められている。

リスクベースのデューディリジェンスシステムは、人権および環境リスクに対応するためのOECDに準拠したアプローチとして広く認識されている。また、欧州連合の「企業持続可能性デューディリジェンス指令(CSDDD)」などの法律により、企業はサプライチェーン全体でリスクベースのデューディリジェンスシステムを開発・実施することが求められる。

このガイドは、RBAが長年にわたり培ってきたサプライチェーンにおけるデューディリジェンスツールの開発経験を基に、施設が化学物質リスクを管理するためのリスクベースのデューディリジェンスのテンプレートを提供するもので、メンバー企業のリスクベースの特定管理、軽減、報告を促進することを目的としている。また、OECDの「責任ある企業行動のためのデューディリジェンスガイダンス」の6ステッププロセスを活用し、企業、政府、NGO、労働者および雇用者団体、その他のステークホルダーの間で責任ある化学物質管理に関する共通理解を促進することを目指している。