2024年3月12日

欧州において、グリーントランジションに向け、消費者の権利を強化する指令案が採択された。

2月20日、欧州理事会では「不公正商取引指令（UCPD）」と、「消費者権利指令（CRD）」を改正。これは欧州グリーンディールに続き、欧州委員会の「2020年新消費アジェンダ」と「2020年循環型経済行動計画」に盛り込まれたイニシアチブの一つで、「エコデザイン規制」「グリーン・クレーム指令（GCD）案」「修理促進（修理する権利）指令案」とともに提出された4提案パッケージの一つで、誤解を招く「グリーン」な主張から消費者を保護するもの。

買い替えを促す早急かつ計画的な旧式化、不必要なソフトウェアの更新、スペアパーツを元の生産者から購入させる不当な義務についての情報（または情報の欠如）があった場合の、企業の責任を明確にする。さらに同指令により、EU全域で生産される製品は耐久性の商業的保証に関する情報を記載した統一ラベルが貼られるなど、消費者が循環的で環境保護的な選択をするために利用できる情報が改善されることとなる。

ついで、欧州議会では3月12日に「グリーン・クレーム指令（GCD）案」を採択している。誤解を招くような広告から市民を保護するため、環境マーケティングに関する主張の検証、事前承認制の仕組みを確立する。同指令は、企業が「生分解性」、「低汚染」、「節水」、「バイオ由来成分」などと称して製品を宣伝する場合、事前にその主張根拠の提出を義務付けるもの。新しい規則の履行に際し、零細企業は対象外となり、中小企業は大企業に比べて1年長い準備期間が設けられている。規則に違反した企業には、公共調達入札の一時停止や、年間売上の4％以上の罰金などの罰則を受ける可能性がある。


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