2023年7月14日

オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)は、企業が使用する環境や持続可能性に関する主張をする際のガイダンスの草案を公表した。企業が環境および持続可能性に配慮しているかのように見せかける「グリーンウォッシュ」の事例を減らし、消費者がより多くの情報に基づいた選択ができるように支援することを目的としている。現在、消費者、企業、その他のステークホルダーからのフィードバックを受け付けている。

オーストラリア消費者法(ACL)に基づき、企業は以下の8つの原則に沿って環境および持続可能性に関する主張をする必要がある。

1. 正確かつ事実に即した主張をすること。
2. 主張を裏付ける証拠があること。
3. 重要な情報を省いたり隠したりしない。
4. 主張に関する条件や制約を説明する。
5. 広範で限定的でない主張は避ける。
6. 明確でわかりやすい表現を使用する。
7. 視覚的要素が、誤った印象を与えてはならない。
8. サステナビリティを重視した事業への移行については、率直かつオープンに語ること。(明確で実行可能な計画を策定していない限り、将来の環境目標について熱意を込めた主張をすることには慎重であるべき)

このガイダンスでは、企業が消費者に対して事業の環境パフォーマンスについて、明確で正確、かつ信頼できる情報を提供できるよう、上記の点を解説し、ケーススタディなども示している。

ACCCは、企業が消費者に対して誤解を招く表現を用いた場合、故意でなかったとしてもACLに違反する可能性があると警告している。