2016年4月22日

昨年採択されたパリ協定に関して、次のステップである「自国が決定する貢献(NDC:Nationally Determined Contribution)」の提出や協定の署名、批准が始まった。

国連気候変動枠組条約(UNFCCC)事務局は、パリ協定の署名開始に先駆けて、NDCを集めた新しいウェブページを開設した。NDCは、パリ協定の目標達成に向けて各国が自主的に策定する気候行動計画である。3月24日にはパプアニューギニアが世界初のNDC提出国となった。COP21で195ヶ国の合意により採択されたパリ協定は、世界平均気温の上昇幅を摂氏2度を十分に下回る数値に抑え、温室効果ガス排出量をできる限り早く増加から減少に転じさせ、今世紀後半には人為的排出量と人為的吸収量の均衡を達成して排出量を実質ゼロにすることを目標としている。

また、4月22日にはニューヨーク国連本部でパリ協定のハイレベル署名式が開催された。国連事務総長が開催し、ロワイヤルCOP議長やフィゲレス国連気候変動枠組条約事務局長等が列席した同式典では、日本を含む175ヶ国が署名に参加し、そのうち15ヶ国が協定を批准した。パリ協定は今後2017年4月21日までの1年間、署名のために開放される。同協定は、批准国が55ヶ国を超え、批准国の温室効果ガス排出量合計が世界全体の排出量の55%を超えた時点から1ヵ月後に発効する。