2023年9月12日

アップルは、新しいApple Watchのラインアップで初めてのカーボンニュートラル製品を発表した。これにより、Apple Watch各モデルの排出量を75%以上削減する。

これまで、アップルは製品のカーボンニュートラル化に向けて、製品のライフサイクルにわたる電力・素材・輸送の3つの主要な排出源におけるGHG排出削減を優先するという、明快で厳格なアプローチを採用してきた。今回のカーボンニュートラルなApple Watchの各モデルでは、製造と製品使用を100%クリーン電力でまかなう、重量の30%に再生素材または再生可能な材料を使用する、輸送の50%で航空輸送を行わないなどの厳格な基準を満たしている。また、残った排出量に対してカーボンクレジットを適用し、カーボンニュートラルな製品のフットプリントを達成している。

また、モデルのパーツ・部品の製造に関わる全サプライヤーが、2030年までにすべてのApple製品の製造において100%再生可能電力を使用することを確約しているという。加えて、Apple Watchのバンドを含むすべての製品ラインでレザーの使用を廃止。68%使用済み再生素材で作られた新しい生地「ファインウーブン」や、廃棄された魚網生まれの素材を含む再生繊維を使用するなどにも取り組んでいる。パッケージも再設計して小型化し、一度に出荷できるデバイスを25%増加させた。さらに、新しいアプリ「グリッド予報」では、ユーザーが使用する電力網でよりクリーンなエネルギーが利用可能な時間帯を知らせる機能を持たせるという。

今回の発表は、2030年までにすべての製品をカーボンニュートラルにするという目標「Apple 2030」に向けた大きな進展を示すものと言える。