vol.1 「メールマガジン、始めます」 (2013年4月1日)
こんにちは。イースクエア代表の本木啓生です。
今日は4月1日。多くの企業や組織で新しい年度の始まりです。立場や環境が変
わり、新たな目標に向けて燃えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
おかげさまでイースクエアは2000年9月の設立から13年目に入っています。
ご存じの方もいらっしゃると思いますが、イースクエアという社名は、Eの二
乗(スクエア)つまり、エコロジー(地球環境)とエコノミー(経済)が両立
する社会を実現したい、という思いで共同創業者の木内とピーダーセンがつけ
たものでした。
実は「スクエア」にはもう一つ「広場」という意味もあります。イースクエア
を、持続可能な社会の実現を追求する人たちが集まり、協働する楽しい広場の
ような場にしたいという思いが込められています。
おかげさまで、東京・御成門にありますオフィスには折にふれさまざまな人が
集まり、意見交換やワークショップなどを行う光景を目にすることができます。
このたび、イースクエアでは、オフィスという場に加え、皆さまとのコミュニ
ケーションの機会をより増やそうと、新たにメールマガジンを発行することに
なりました。
世界の注目ニュース、イベント情報、執筆記事、私どもがご支援させて頂いた
調査・コンサルティング事例の紹介に加え、スタッフによる活動紹介などをお
届けしたいと考えています。
今後は1か月~2か月に1回を目安に発行していく予定です。ご意見、ご感想が
ありましたらぜひお寄せください。
なお、このメールマガジンは、これまでイースクエアの社員と名刺交換させて
頂いた方や、イースクエアのイベントにご参加頂いた方にお送りしております。
このメールマガジンがご不要の場合、お手数をおかけして誠に恐縮ですが、
下記URLから配信停止のお手続きをお願いいたします。
https://www.e-squareinc.com/about/mm/index.html
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◇◆ 目次
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〔1〕注目CSRニュース - 「ユニクロ、有害化学物質全廃へ」
〔2〕オルタナCSR monthly寄稿記事紹介 - 「人権」
〔3〕CSRお悩み解決 - 「CSR経営のPDCA体制の構築」
〔4〕イベント報告 - 「ウォルマートをグリーンに変えた男」
〔5〕コンパスプラス - 「ドラッカーの言葉からサステナビリティを学ぶ」
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〔1〕注目CSRニュース - 「ユニクロ、有害化学物質全廃へ」
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このコーナーでは、企業のCSR担当者向け情報サイト、「CSRコンパス」
http://www.csr-compass.jp
から注目ニュースをピックアップしてご紹介します。
今回取り上げるニュースは、「ユニクロ、有害化学物質全廃へ」です。
<CSRコンパスの2月のニュースから抜粋>--------------------------------
衣料品ブランドのユニクロを展開する株式会社ファーストリテイリングは、
「販売する全商品の生産および使用に関連するすべての危険化学物質の使用・
排出を、2020年までに全廃する」と発表した。環境NGOグリーンピースが実施
する「デトックス・キャンペーン」を受けた動きで、サプライチェーンでの有
害化学物質全廃を公約したのは、日本企業として初、世界では12社目となる。
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グリーンピースは2011年7月から、世界各国で化学物質による水汚染をなくして
いく"デトックス"キャンペーンを行っています。
ことの発端は、中国にある、アパレルブランドの下請け繊維工場の排水から有
害化学物質が検出されたことです。グリーンピースはさらに世界各国で生産・
販売されている衣服を独自調査し、生産過程で使用されたと思われる有害化学
物質が衣服にも残っている現状を指摘しました。
状況を改善するために、グリーピースが採った手法は、下請け繊維工場に対し
て影響力を持つ大手アパレルブランドへの働きかけでした。キャンペーンビデ
オを作成し、世界の街頭でキャンペーン(デモ)を繰り広げました。
ファーストリテイリングに先立ち、グリーンピースの要望に既に応じたのは、
プーマ、ナイキ、アディダス、H&M、Zaraなどのアパレル大手11社。
"ZARA Mannequins Revolt!"と題して昨年Zaraに仕掛けられたキャンペーンは、
20カ国、80都市で行われ、参加者は700人に上りました。9日間のキャンペーン
の後、Zaraは有害化学物質を2020年までに全廃することを表明しました。
世界のZaraの店先で行われたセンセーショナルなキャンペーンの模様はYouTube
で見ることができます。カメラワーク・編集のレベルも高く、必見です。
http://www.youtube.com/watch?v=jWhLN0Ag_Dg
グリーンピースの過激な手法については賛否両論がありますが、ソーシャルメ
ディアの力を得て、市民の声を代弁する存在としてのNGOの力は増しています。
CSR経営の基本であるステークホルダー・エンゲージメントの一貫として、NGO
の主張に声を傾けること、そして自社の直接の事業範囲ではないサプライチェ
ーンにも目を向けることの重要さを改めて感じたニュースでした。
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〔2〕オルタナCSR monthly寄稿文紹介 - 「人権」
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イースクエアでは、オルタナが毎月発行しているニュースレター「CSR month
ly」に寄稿を行っています。このコーナーでは、オルタナ編集部の許可を得て
寄稿文をご紹介します。
「バリューチェーンを人権の視点で見直す」
イースクエア 今中 由希子
「人権」は、ISO26000(組織の社会的責任に関する国際規格)において、7つ
の原則及び7つの中核主題の両方に掲げられる最重要項目の一つである。また、
2011年6月に国連人権理事会で採択された「ビジネスと人権に関する指導原則」
では、すべての企業は人権を尊重し、人権デューディリジェンスを実施するこ
とが求められている。
・・・以下全文は下記PDFをご覧ください。
https://www.e-squareinc.com/reports/pub_pdf/CSRmonthly_vol4_ES.pdf
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〔3〕CSRお悩み解決 - 「CSR経営のPDCA体制の構築」
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このコーナーでは、CSR/サステナビリティの分野で寄せられたご相談とそれに
対するイースクエアのご支援内容(解決策)をご紹介します。皆さまのお悩み
解決のヒントになれば幸いです。
◆ご相談内容 「CSRのPDCA体制の構築」
A社は数年前にCSR部門を発足させ、CSR経営に本格的に取り組み始めました。
ビジョン、重点分野や目指す姿などの設定を経て、今後どのように社内のPDCA
体制を構築するか、また社員のCSRに対する意識・理解レベルをどう底上げす
るかご相談を寄せてくださいました。
◆イースクエアのご支援内容
まず各部門でCSR経営の推進を担うCSR推進委員会のメンバーおよび一般社員を
対象に、「CSRとは」をテーマに半日のレクチャー/ワークショップを行い、CS
R経営に対する理解を深めて頂きました。
次に、A社の重要課題の一つである「企業と人権」をテーマに、現場をよく知
る外部の専門家を招聘してレクチャー/ワークショップを行い、世界の潮流、
同業他社の先進事例などを学んで頂きました。
CSR経営への理解が十分高まったところで、最後にCSR推進委員会のメンバーを
対象に「CSR経営のPDCA構築」をテーマにレクチャーおよびワークショップを
実施し、CSRの重点分野ごとの中期目標や行動計画の策定を支援しました。
「CSRとは」、「企業と人権」の回は2事業所で計3回ずつ、「CSR経営のPDCA
構築」の回は本社で1回実施し、参加者(役員含む)は延べ300名近くになり、
CSRリテラシーの底上げにもなりました。
今後は、策定した行動計画の進捗をフォローしつつ継続的に社内教育プログラ
ムを提供させて頂く予定です。
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〔4〕イベント報告 - 「ウォルマートをグリーンに変えた男」
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このコーナーでは、イースクエアに関連するイベントのご案内やご報告をします。
イースクエアでは、TFN(フロンティア・ネットワーク)
http://www.frontiernetwork.jp/
という、CSR先進企業で構成する企業ネットワークを運営しています。TFNでは、
2月28日に米国からジブ・エリソン氏を招聘し、ワークショップを行いました。
テーマ:「サステナビリティ経営と組織変革の推進 ~ウォルマートの事例~」
講師: ジブ・エリソン氏(BluSkye社、創設者・CEO)
エリソン氏は「ウォルマートをグリーンに変えた男」として知られます。
彼はウォルマートのリー・スコットCEO(2004年当時)の企業経営に対する考
えを変え、同社の「サステナビリティ革命」を仕掛けた方です。それにより、
Everyday Low Pricesのキャッチフレーズで有名なウォルマートはいまや「廃
棄物ゼロ」、「100%再生可能エネルギー導入」、「サステナブルな商品」と
いう3つの目標を掲げ、サプライチェーンを巻き込んだ壮大なサステナビリティ
戦略を実行していることで知られます。
スコットCEOを始め、役員、従業員をサステナビリティ活動に巻き込んできた
エリソン氏の体験談やアドバイスをお話し頂き、ワークショップを行いました。
エリソン氏がスコットCEOに出会った2004年当時、ウォルマートは労働問題な
どでレピュテーション(評判)の低迷に苦しんでいたそうです。労働問題は別
途解決しつつ、ポジティブな評価が得られる取り組み(サステナビリティ戦略)
にも乗り出す。そんなストーリーがスコットCEOに響いたようです。
また、地球温暖化の影響で収穫量が減りつつあったメープルシロップ(サトウ
カエデ)の生産農家の現場にスコットCEOを連れていき、環境問題を肌で感じ
てもらう。それを機にスコットCEOの姿勢が変わっていったのだそうです。
さらに、ウォルマートの環境負荷を定量評価し、最初はすぐにコスト削減など
のメリットが出る取り組みに集中。徐々に対象範囲を広げていったそうです。
初めは経営層から猛反発があったものの、次世代を担う若手リーダーたちから
は熱烈な支持を受け、変革は徐々に軌道に乗っていきました。
エリソン氏は元ラフティングガイド。いまもサンフランシスコ郊外の大自然の
「オフグリッド(電力会社による電力供給のない地域)」で太陽エネルギーを
頼りに暮らす筋金入りのエコロジストです。
語り口は穏やかで相手の意見を尊重。人の性格や思考パターンを把握したうえ
で、その人に合った働きかけをし、やる気を引き出す。論理(ロジック)と情
熱(パッション)の組み合わせの大切さを改めて感じたセッションでした。
エリソン氏が仕掛けたウォルマートのサステナビリティ革命を紹介する書籍
『Force of Nature: The Unlikely Story of Wal-Mart's Green Revolution』
の紹介記事はニューヨークタイムズのWebサイト(下記)で読むことができます。
http://www.nytimes.com/2011/05/15/business/15shelf.html
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〔5〕コンパスプラス - 「ドラッカーの言葉からサステナビリティを学ぶ」
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「コンパスプラス」はイースクエアスタッフによるブログです。
その中から注目記事をピックアップしてご紹介します。
「CSRコンパスの年次総会を開催-ドラッカーの言葉からサステナビリティを
学びました」
CSRコンパスの年次総会を1月25日に行いました。今回のゲストは米国のMBAス
クール、ドラッカー・スクール前学長(現教授)で、企業戦略がご専門の山脇
秀樹さん。やわらかで上品な空間が素敵なエコッツェリアさまのサロンゾーン
にて、お集まりいただいた会員企業のみなさまと「企業戦略とサステナビリテ
ィ」について語り合いました。
・・・続きはこちら
http://www.csr-compass.jp/member/plus/cat/post_23/
「コンパスプラス」では、他にもブログ形式でスタッフが情報を随時掲載して
います。ぜひご覧ください。
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【編集後記】
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桜の開花前線は、平年より1週間から10日ほど早く日本列島を北上中だそうで
す。先週末は関東はあいにくの天気でしたが、お花見はされましたか?
私は一足早く先々週の週末に地元の仲間と8分咲きの桜(+お酒)を楽しみま
した(^^)
4月は異動の季節でもあります。意外な人事や組織変更に悲喜こもごもといった
方もいらっしゃるかもしれませんね。異動があるのはCSR部門も例外ではあり
ません。新たな視点やスキルを持った社員が入ってくるのは心強い半面、CSR
の基礎知識を身につけてもらうことに苦労しているという話もよく聞きます。
イースクエアでは、新たにCSR関連部署のご担当になり体系的にCSRを理解した
い責任者および実務担当者を主な対象に「CSR経営のための速習セミナー」を
5月に開催予定です。よろしければぜひご活用ください。
さて、初号のメールマガジンはいかがでしたでしょうか?皆さまのご意見をお
聞きしながら内容をブラッシュアップしていければと考えています。
ぜひご意見やご感想などをお寄せください!(担当:柳田)
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