2022年1月11日

企業のSDGsへの取り組みを評価し推進する国際NGOのワールド・ベンチマーキング・アライアンス(WBA :World Benchmarking Alliance)は、「自然と生物多様性ベンチマーク(仮訳)(The Nature and Biodiversity Benchmark)」のドラフトを発表し、2022年1月12日から3月2日までパブリックコメントを募集する。

WBAは、SDGs達成のために変革が必要な領域として、7つのシステム・トランスフォーメーションを特定しているが、そのうち「資源循環型のトランスフォーメーション」のスコープを拡大し、「自然と生物多様性」を含めることとした。この決定は、2021年に、ビジネスが環境に与える影響についての理解と透明性、説明責任を一層深める必要が認識されたことによるものである。「自然と生物多様性ベンチマーク」は、生物多様性、気候、土地、海、水のプラネタリー・バウンダリー内で人類と自然が共存できる、安定した強靭な生態系の構築に、企業による影響がどう貢献するかを検証することを目的とする。

WBAの自然と生物多様性ベンチマークでは、2022年に最も影響力のある22業種の1,000社を評価し、同11月に初回の結果を公表する予定である。ドラフトは、次の3つの評価分野を特定し、それぞれ重みづけと指標を設定している(()内%は重みづけ)。
「ガバナンスと戦略」(15%、5指標)
「生物多様性と環境管理」(60%、15指標)
「社会的包摂とコミュニティへの影響」(25%、4指標と中核社会的指標)