ユニセフとマイクロソフト、コロナ禍で悪化する暴力から子どもを守る、ソーシャル・サービス提供者向け改訂版アプリを発表
2020年12月 1日
ユニセフ(国連児童基金)とマイクロソフトは、ソーシャル・サービスの提供者が、脆弱な子どもたちへの支援の連係に役立てることができるオープンソースのウェブ・アプリケーション、プリメロ(Primero)Xをリリースした。旧版のプリメロの改訂版であるこの新アプリは、新型コロナ・パンデミックの下で増加している家庭内暴力やジェンダー関連暴力から子どもや女性を守ることを念頭におきつつ、ユニセフとマイクロソフトが12カ月かけて共同開発したものである。
コロナ禍の社会経済的結果として、現在、世界104カ国で暴力防止や対応のためのサービスが中断し、18億人の子供たちが暴力、虐待、ネグレクトにますますさらされるようになっている。学校閉鎖や保護者の失職、家族の経済の悪化も加わるなか、ソーシャル・ディスタンスや移動の制限等のルールに従いつつも命を守るためのサービスへのアクセスを提供することは重要な介入である。
プリメロXは現在ガーナで試験的利用が進められており、2022年には他の数十カ国でもリリースされる予定である。ユニセフは2025年までに60の国や地域で利用可能にすることを目指している。ユニセフはまたパートナー組織とともに、各国の政府と児童保護機関に対して、きわめて困難な情勢のもとでも脆弱な女性や子どもを守れるよう、プリメロXのような革新的テクノロジーを導入していくよう呼びかけている。