アップルの中国のサプライヤーが再エネ転換に初めてコミット
アップルにガラス製品を供給する中国の藍思科技(レンズ・テクノロジー)社は、アップル向け生産における使用エネルギーを2018年末までに100%再生可能エネルギーに転換すると発表した。同社は、アップルが昨年発表した「サプライチェーン・クリーンエネルギー計画」の一環として100%再エネ転換を決めた初のサプライヤーとなった。藍思科技は湖南省長沙市の2工場でアップル向け製品を製造しているが、地元の風力発電プロジェクトとの電力購入契約により目標を達成する。100%風力発電への切り替えにより、CO2排出量を年45万トン近く削減することができるという。また、アップルは今後中国のサプライヤーと共同で2ギガワットのクリーンエネルギー発電施設を設置する計画で、これにより2020年までに温室効果ガス排出量を合計2,000万トン削減できるという。10月にはフォックスコン社が、2018年までに400メガワットのソーラー発電施設を設置することを発表しており、その第一弾となる80メガワット施設の建設に着手している。
アップルではサプライチェーンの廃棄物削減にも取り組んでいる。UL規格(アメリカ保険業者安全試験所が策定する製品安全規格)では、廃棄物の全量を再使用、リサイクル、堆肥化、エネルギー生成に再利用している生産施設に対してゼロ廃棄物認証を行っているが、フォックスコンの観瀾・太原工場を皮切りに、中国14ヶ所にあるアップル向け製品最終組立施設のすべてでULゼロ廃棄物認証を取得した。2015年の同計画立ち上げ以来、14万トンを超える廃棄物が埋め立て処分を回避することができた。
アップルでは化石燃料からクリーンエネルギーへの転換を進めており、現在中国、米国にある同社拠点の100%、世界全体では93%以上が再生可能エネルギーで稼働している。