2016年8月15日

グリーンピース・東アジアは、携帯電話の消費・修理・リサイクルなどの問題について国際消費者意識調査を実施した。携帯電話は小型電子製品の中で最も頻繁に買い換えられる製品のひとつで、2014年に国連大学が発表した報告書によると、携帯電話やパーソナルコンピュータなどの小型IT機器から発生するe-廃棄物の量は300万トンにも達するという。また、携帯電話の製造には危険化学物質が使われることも多く、生産から廃棄まで、製品のライフサイクル全体にわたって環境に大きな負荷を与えるという。

グリーンピース・東アジアは、技術セクターに環境保護のためイノベーション推進を求める「真のイノベーション・キャンペーン(仮訳)(True Innovation campaign)」の一環としてイプソスモリ社に意識調査を委託し、米国、ドイツ、ロシア、メキシコ、韓国、中国の6カ国で各1,000人を対象にオンライン・アンケート調査を実施した。

主な結果は以下の通り。

・中国・韓国の回答者の約3分の2が電話を修理に出したことがあるのに対し、米国、ドイツでは約4分の1と少ない。
・回答者の半数近くが、携帯電話をリサイクルしやすくする責任は主にメーカーにあると考えており、ドイツでは60%以上がメーカーの責任とした。
・新しいスマートフォンに望む特性として、ドイツ以外の国では90%以上、ドイツでも86%が製品寿命の長さを挙げた。また、5人中4人が危険化学物質が使用されていないことを挙げ、同じく5人中4人、特に中国、メキシコ、韓国では90%以上が、簡単に修理できることを挙げている。
・現在の電話に買い換えた理由は、「最新のモデルがほしかったから」が3分の1以上と多く、前の電話の紛失または故障が30%弱だった。