2016年2月18日

環境、社会、ガバナンス(ESG)評価機関であるサステナリティクス社と議決権行使助言会社のグラス・ルイス社の大手2社が戦略的提携を発表した。グラス・ルイス社の提供する議決権行使などの管理プラットフォームに、サステナリティクス社の保有する1万社以上のESG評価情報が統合される。

サステナリティクス社は、世界に250名以上の従業員と40セクター以上にわたる専門アナリスト120名を有し、ESGのリスクに関する各社の管理体制、事業慣行、方針などの指標を評価する。一方、グラス・ルイス社は2003年に創立、議決権行使の管理、企業への直接的関与を支援する「Meetyl」プラットフォームなどを提供してガバナンス活動全体にわたり価値を推進し、世界の1,200以上の投資家から信頼を得ている。

サステナリティクス社のCEOマイケル・ジャンチ氏は、「ポートフォリオマネージャーやアナリストは、投資プロセスにESG要因をますます統合しており、それと同時に議決権行使方針の策定や実際の議決権行使にあたり、投資先の役員会がESG要因をどのように組み込みこんでいるか知る必要がある。グラス・ルイス社との提携により、ガバナンスの意思決定者が重要なESGに関する情報を得やすくなる」と述べた。

また、グラス・ルイス社のCEOキャサリン・ラビン氏は、「クライアントはポートフォリオ企業のESGリスク管理についてより知りたがっている。わが社のガバナンスに関する解決策とサステナリティクスの質の高い調査や広範なデータ、世界的なスコープを合わせることにより、クライアントに対してESGに関する洞察を提供し、投資企業への理解と関与を支援することが出来る」と述べた。