COP25、51カ国の財務相が気候行動に向けた行動計画を発表
2019年12月 9日
スペインのマドリードで開催された国連気候変動枠組条約第25回締約国会議(COP25)(議長国チリ)において、12月9日に「気候行動のための財務相連合(仮訳)(The Coalition of Finance Ministers for Climate Action)」は、行動計画を発表した。
「気候行動のための財務相連合」は2019年4月に結成され、参加国の財務大臣は気候行動の原則を定めた「ヘルシンキ原則」に従うことを約束している。参加国は51カ国(日本は不参加)からなり、合わせて世界のGDPのおよそ30%、世界の温暖化ガス排出量の約18%を占める。COPへの参加は今回が初めてとなる。
同連合は本年10月に行動計画を採択しており、行動計画は、カーボン・プライシング(炭素価格付け)(原則3)や気候対策を経済政策に組み込むこと(原則4)、気候変動の緩和と対応における民間投資の役割(原則5)などの重要分野を盛り込んでいる。次回の会合は2020年4月を予定しており、排出量取引制度や炭素税、化石燃料助成などのカーボン・プライス(炭素価格)について議論が行われる。
なお、COP25に向けた取り組みとして、欧州議会では11月29日に、欧州及び世界における気候と環境の緊急事態宣言を採択している。欧州州議会は全ての関連法令や予算を、世界の気温上昇を1.5℃までに制限するという目的に整合させるよう要請したほか、欧州議会議員らは、気候中立をできる限り早く達成することや、海上/航空輸送の排出削減などについて呼びかけている。