2017年5月18日

ユニリーバのサステナビリティを戦略の中心に置くブランドである「サステナブル・リビング・ブランド」は、同社事業全体の価値と成長を推進しており、2016年の事業成長の60%以上を担い(昨年は46%)、他の事業よりも50%以上速い成長を遂げている。ユニリーバのロンドン本社で開催された産業界、政府、学界のリーダーを集めた、同社の掲げるサステナビリティ戦略であるユニリーバ・サステナブル・リビング・プラン(USLP)の6年目を振り返るイベントの中で発表された。

ユニリーバCEOのポール・ポールマン氏は、「サステナブル・リビング・ブランドが他のブランドより好調であることは、サステナビリティが業績のためになることの証しであり、USLPの取り組みが当社の競争力を高めていることは疑いの余地がない。社会と消費者に貢献しながら、株主のための価値を創造している。社外との協働を継続することにより、持続可能な開発目標(SDGs)が示す、経済的な機会を利用して新しい成長を進めることができる」などと述べた。

同社のトップブランド40のうち、サステナブル・リビング・ブランドは2015年の12ブランドから18ブランドに増加した。2016年の新たなサステナブル・リビング・ブランドとしては、手洗いによる洗濯が大半である南アフリカにおいて市場シェアを伸ばした、すすぎ回数が従来の半分で済む洗剤ブランドであるサンライトなどがある。

USLPの50以上の目標については、ほとんどすべて順調に進捗しているという。工場において2008年以降に実施した環境効率の改善策により、7億ユーロ以上のコストを削減。そのうち2億5,000万ユーロのコスト削減は、廃棄物プログラムによる施策だという。また、2016年末までに製造施設における再生可能エネルギーの使用率を31.6%に高め、原材料となる農産物の50%以上を持続可能な調達にし続けることで、リスク・エクスポージャーを低減してきた。