2018年6月14日

国際資本市場協会（ICMA : International Capital Market Association）は、「グリーンボンド原則（GBP）」、「ソーシャルボンド原則（SBP）」、「サステナビリティボンド・ガイドライン（SBG）」の2018年改訂版を発行し、香港で開催されたICMAのGBP・SBP第4回年次総会の場で発表した。また、グリーン、ソーシャル、サステナビリティのボンドに関する「外部レビュー・ガイドライン」、「SDGsへのハイレベル・マッピング」、「ソーシャルボンドのインパクト報告のフレームワーク」の文書も合わせて発行された。

GBP、SBP、SBGをあわせて、"原則"（the "Principles"）としており、"原則"の主な改定は以下である。

・「気候変動緩和」「気候変動への適応」「自然資源保護」「生物多様性保護」「汚染防止と制御」という環境に関する5つのハイレベルな目標を認識。
・上記目標と、それを満たすことを目的としたプロジェクトの区別。
・グリーンに関する分類を確立するための国際的および国内的イニシアティブへの言及。
・SBPにおいて、ソーシャルプロジェクトの恩恵を受けるターゲット・ポピュレーション定義の修正。
・各種外部レビューの定義とレビューアーのための新しいテンプレート。
・重要な進捗について、発行体から投資家へのタイムリーな報告をすることを強調。
・"原則"の4つの重要な構成要素（「資金の用途」「プロジェクトの評価と選定のプロセス」「資金のマネジメント」「報告」）を満たさない限りESGまたはサステナビリティをテーマとしたボンドではないことの確認

世界で50か国以上、30以上の通貨で400以上の発行体がグリーン、ソーシャル、サステナビリティのボンドを発行している。"原則"はこの市場の参加者や公共セクターにおいて主要な参照文書となっており、2017年に市場で発行されたグリーンボンドの85％以上がGBPに準拠していたと見られる。