2018年のサステナブル投資、34%の伸びを示す
2019年4月 1日
世界持続可能投資連合(GSIA:Global Sustainable Investment Alliance)は、「世界サステナブル投資報告2018(仮訳)(Global Sustainable Investment Review 2018)」を発表した。2年に1度刊行されている報告書で、今回が4度目。欧州、米国、カナダ、日本、オーストラリア・ニュージーランドの調査結果をまとめている。
同報告書によると、2018年初めのサステナブル投資の世界合計額は、2016年から34%増えて30.7兆ドルに達した。
欧州はサステナブル投資額合計が12.3兆ユーロと引き続き世界最大で、2016年比で11%伸びた。ただし、運用資産総額に占める割合は、サステナブル投資の定義・基準厳密化の影響もあり53%から49%に減った。米国はサステナブル投資額が世界第2位の12兆ドルで、2016年比で38%伸びた。日本では、231兆円で、世界第3位となった。また、運用資産総額に占めるサステナブル投資額の割合が2016年の3%から2018年の18%へと大きく成長した。オーストラリア・ニュージーランドでは運用資産総額のうちサステナブル投資資産の割合が63%と世界最大だった。
サステナブル投資戦略では、ネガティブ/除外スクリーニングが最も多く、世界で19.8兆ドルの資産に適用されている。これに続くのが、ESGインテグレーション適用資産の17.5兆ドル、企業エンゲージメント・議決権行使(shareholder action)の9.8兆ドル。地域別でみると、欧州はネガティブ/除外スクリーニングが多く、米国、カナダ、オーストラリア・ニュージーランドはESGインテグレーションが中心、日本は企業エンゲージメント・株主行動が多いといった、特徴がある。