2017年3月13日

企業の倫理基準を定義、推進するエシスフィア研究所(Ethisphere Institute)は、「世界で最も倫理的な企業2017」(2017 World's Most Ethical Companies)を発表した。11回目となる今年は、世界の19ヶ国から124社が選ばれた。

2007年以降、エシスフィアはビジネス界や世界中の社会で好ましい変化に影響を与え推進する役割を担う企業を表彰してきた。 これらの企業はまた、従業員、投資家、顧客、その他のステークホルダーに対する自社活動の影響を考慮し、日々の意思決定の基礎として正直さ(誠実さ)の文化や価値を活用している。

金融価値と倫理は厳然と結ばれているというエシスフィアの見識は、S&P500で過去二年間以上取引されている2017年に受賞した上場企業の株価分析を通じて説明することができる。本分析によるとエシスフィアが"倫理プレミアム(ethics premium)"と言及している企業の株価は6.4%の高値(プレミアム)を示している。

2017年の企業リストのうち、11年連続で選定された企業は13社、初めて評価された企業は8社となっており、メキシコを拠点とする企業1社が初めて受賞した。

11年連続で受賞している花王の澤田道隆社長は、「このたび、世界で最も倫理的な企業の1つとして、11年連続で認められたことを光栄に思います。花王グループは、130年にわたり、創業者から受け継がれた『正道を歩む』の精神を大切にしてきました。2017年からスタートした中期経営計画『K20』においても、『正道を歩む』をすべての企業活動の基盤として位置づけ、社員一人ひとりが、日々の業務に取り組んでまいります」と述べている。

なおスコアは、倫理およびコンプライアンス・プログラム(35%)、企業市民活動および企業責任(20%)、倫理文化(20%)、ガバナンス(15%)、リーダーシップ、イノベーション、評判(10%)の5つの主要な分野により算出される。