2016年9月20日

アップルはニューヨーク市で開催されたクライメート・ウィークの催しでRE100への参加を表明した。RE100は気候グループとCDPによるグローバルな取り組みで、参加企業は使用する電力を100%再生可能エネルギーにすることを表明する。

アップルはすでに米国、中国のほか21か国で再生可能エネルギー100%を実現しており、2015年には世界全体で使用エネルギーの93%を再生可能エネルギーで賄っている。さらに、米国アリゾナ州のデータセンターに電力を供給する50メガワットの太陽光発電施設を完成させたところである。同施設の電力供給能力は1万2,000世帯分を超える。

同社はさらに主要サプライヤーにも再生可能エネルギーを使用するよう支援を進めており、中国のLens Technology(タッチパネルを生産)やベルギーのSolvay Specialty Polymers(アンテナ・バンドを生産)、台湾のCatcher Technology(アルミ筐体を生産)等はアップル向け生産について再生可能エネルギー100%にすると表明している。サプライヤー全体で、アップル向け製品の生産について、2018年末までに年間15億キロワット時(中国の100万世帯分の消費電力)の再生可能エネルギー使用が見込まれる。

クライメート・ウィーク中にRE100への参加表明をした企業はアップルを含め8社であった。

気候グループは、RE100に続き、エネルギー生産性向上のための国際連携組織(Global Alliance for Energy Productivity)と提携して、参加企業がエネルギー生産性を2倍にすることを表明するイニシアチブであるEP100を2016年5月に立ち上げている。EP100には、クライメート・ウィーク期間中に、インドのダルミア・セメントのほか3社が参加を表明し、開始から数か月でインド、中国、欧州、米国などの企業に署名が広がっている。2030年までにエネルギー生産性を2倍にすれば、米国だけでも年間3,270億ドルのエネルギーコスト削減となり、130万人の雇用が生じるほか、CO2排出量も約33%削減されるだろうという研究結果が示されている。