2015年12月22日

中国中央銀行の中国人民銀行は2015年12月22日、銀行間の債権市場にグリーンボンドの導入を公表し、対象事業に関するガイドラインを提示した。

今回発行が決まったグリーンボンドは、環境対策事業の投融資に適用される償還有価証券である。グリーンボンドの発行により、債券市場を通じた環境対策、省エネ、クリーンエネルギーやクリーン交通等のグリーン産業に向けた、金融機関の資金調達ルートが拓かれることになる。特に中長期に向けたグリーン融資が拡大し、中国グリーン金融に向けた体系構築が後押しされることが期待される。

グリーンボンドの発行にあたっては、一般の金融債券よりも多くの情報開示要求される。発行者は投資予定の産業類・事業選定基準、環境効果目標、債券発行による調達資金の使用計画や管理制度等の情報を公表するほか、毎年4月30日までに前年度の資金用途の一般開示と、中国人民銀行への報告が義務付けられる。

グリーンボンドの対象となる事業については、省エネ、環境汚染防止、クリーン・エネルギー、省資源と循環利用、環境に配慮した交通、および生態保護と気候変動対策の6つの項目を挙げ、「グリーン・ボンド支援事業リスト」に記載している。