2018年12月 3日

ロイヤル・ダッチ・シェル社は、エネルギー製品のネット・カーボンフットプリントを削減する長期計画の一環として、新たに短期目標を設定する計画を発表した。同計画は、投資家イニシアチブ「クライメートアクション100プラス(Climate Action 100+)」を代表する機関投資家グループとの共同声明で発表された。

シェルは2017年に国際石油・ガス会社として初めてエネルギー商品のネット・カーボンフットプリントの削減に取り組むことを発表した。2050年までに商品のライフサイクル全体の排出量を考慮に含めた二酸化炭素排出原単位(carbon intensity)を約半分に削減することを目指し、中間目標として2035年までに約20%削減することを目標としている。
今回の声明では、これに加えて3-5年単位の短期目標を毎年設定する計画が発表された。目標設定プロセスは2020年に開始し、2050年まで継続するとしている。さらに、これらの目標やその他の気候変動対策を役員報酬ポリシーと連動させる計画で、2020年の年次総会で改定報酬ポリシーの株主承認を求めるという。

同声明は、気候変動に関する透明性を高め、明確な実績のベンチマークを定める取り組みの一環。カーボンフットプリント削減の進捗状況は、まずサステナビリティレポートで開示し、その後TCFD提言に従って、アニュアルレポートやフォーム20-F(米国証券取引委員会への提出が義務づけられた年次報告書)へも情報を統合していくとしている。また、開示データについて第三者保証を受けるという。